目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜
◇41 新しい従業員さん
今日も、【お食事処・なかむら】に赴いていた。けど、今日はカリナも一緒である。
【なかむら】のお店の話をしたところ、一緒に行きたいと言い出して約束して。それが今日となったのだ。
「わぁ! 全然見た事ない雰囲気ね!」
「でしょ!」
中に入ってみると、やっぱり今日も大盛況みたい。だけど、あれ? 見た事のない人達が、【なかむら】の制服であろう着物のようなものを着てる。あ、もしかして新しい従業員さんかな。2人の女性と男性だ。
「あらいらっしゃい、おねーさん達は2人かな?」
「あ、はい」
「おっけ~!」
とってもフレンドリーな大人のお姉さん。綺麗なラベンダー色の髪を高い位置でツインお団子にしてて可愛い。あともう一人は背の高い男の人。髪は深緑色かな。どちらも日本人顔じゃないから、ナナミちゃん達の兄妹とかではないらしい。
ナナミちゃんとタクミ君がいないって事は、厨房にいるのかな。と思いつつ席に座った。
あ、ナナミちゃんが私達に気が付いたみたい。厨房から顔を覗かせてて、私に手を振ってきた。振り返すとまた戻ってしまって。忙しいから大変だよね。と、思ったら今度はタクミ君が。あ、来た。
「いらっしゃい」
「こんにちは、今日もいっぱいだね」
「おかげさまで?」
「あはは」
カリナにはもうタクミ君達の事は説明してあるから、私はカリナをタクミ君に紹介した。お友達連れてきたよって。
「今日どうする?」
「いい?」
「約束したの忘れたのか?」
「……揚げ出し豆腐」
「おっけ、ご令嬢は?」
「私? ん~……」
タクミ君からの説明を聞いて、カリナはミートソーススパゲッティを注文していた。んじゃ待ってな。と戻っていった。
「本当に仲良しなのね」
「何回もここに食べに来てるしね」
「いんや~? それだけじゃないでしょ?」
「え?」
凄くニヤニヤされてるけど、別にそういうのってなくない?
特別に作ってもらってるんでしょ? とも言われたけれど、聞かれるから食べたいの言ってるだけだし……顔? 見たいからとか何だとかって言われたら、ね。恥ずかしいけど。
でも、あの新しい従業員さん達。とっても仲が良いのね。
「ねぇ、新しい従業員さん?」
「みたいだね」
「……あのお姉さん、さっきの人と距離近いね。彼女とか?」
「さぁ?」
さっきの席に案内してくれたお姉さん、とってもフレンドリーだったけど、タクミ君と距離近いね。ナナミちゃんにもだけど、それは女同士だからなのもあるだろうし。
でも、近いな。チュー出来ちゃうんじゃ? ってくらい。あ、仕事中だからそういう考えはないか。すみません。
「あの二人付き合ってるのかな。あ、職場恋愛ってやつ?」
「もしかしたら婚約者かもしれないよ? タクミ君貴族だもん」
「婚約者と一緒に仕事? うわすご!」
「毎日職場で婚約者と顔合わせるのか~、やば、めっちゃ美味しいじゃん」
「分かるぅ~!」
そんな時、ポキッと何かが折れる音がした。この席、実は厨房から一番近い席なんだよね。もしかして……あ、タクミ君こっち見てる。やっぱり、聞かれてた?
「あ、やば、あの人怒ってる?」
「目が笑ってない」
厨房からは、ナナミちゃんの声が。おにーちゃーん、菜箸折らないでよー! と。え、そんなに怒っちゃった感じ?
……辛いの、入れられないよう祈っておこう。一応手を合わせて、ごめんね、と顔で謝っておいた。不機嫌顔でどっか行っちゃったけど、大丈夫、かな?
「はい、おまちどうさんっす」
「ありがとうございます」
「わぁ!」
もう一人の男性従業員さんが持ってきてくれた料理。も~美味しそう! 揚げ出し豆腐なんていつぶりかな? ん~もう見ただけで美味しいです!
カリナはいつも通りのナイフとフォーク、対する私はお箸だからとても気になっているようで。だから、使っている所を見せてあげた。こうやって、こうやって、ぱくっ! 一口食べると小さい音でパチパチ拍手をしていた。まぁ、これすぐ使える訳じゃないしね。
「一口いかが?」
「ちょーだい♪」
カリナも気に入ってくれたみたい、美味しそうに食べていた。あ、もしかしてこんな感じだった? 私って。ご飯食べる時。
と思ってたら、さっきのフレンドリーなお姉さんが来て、私達の前にお皿を置いた。あれ、これって……白玉ぜんざい?
「おねーさん達可愛いからサービスね♪」
「え?」
「いいの?」
「いいのいいの、どーぞ食べて!」
わ~い! これ、もしかしてアイス? ん~! 美味しい! 甘いものは本当に最高だよね! あ、甘いものと言えば、早くお兄様も連れてこなきゃ。
「あ、そういえばさ、デビュタントするんだったよね?」
「うん、王妃様がパーティーを開いてくださるの」
「へぇ~」
そう、数日後に私のデビュタントが行われる事が決まったのだ。もっと遅らせてもいいのよ? とお母様には言われたけれど、でも王妃様にああ言われちゃなぁ、って思って。だから今準備中です。
「王城のキュリストホールが会場みたいね。とっても綺麗な所なのよ。でも、特別な日にしか使われない場所なの」
「えっ!?」
そこは、大国の使節団をお呼びした時とか、王族の結婚披露宴会場とか、そういうビックイベントの時しか使われない場所なのだとか。え、私そんな所でデビュタントしちゃっていいの? そういえば、お母様困ってたような顔してたけれど、そういう事だったのね。
「私も一応呼ばれてるから、何かあれば力になるわね」
「うん、ありがと」
何とも恐ろしい激動の日となるであろうデビュタント。怖いなぁ。まぁ、お母様もお父様も一緒に来て下さるみたいだし、何とかなる、かな?
【なかむら】のお店の話をしたところ、一緒に行きたいと言い出して約束して。それが今日となったのだ。
「わぁ! 全然見た事ない雰囲気ね!」
「でしょ!」
中に入ってみると、やっぱり今日も大盛況みたい。だけど、あれ? 見た事のない人達が、【なかむら】の制服であろう着物のようなものを着てる。あ、もしかして新しい従業員さんかな。2人の女性と男性だ。
「あらいらっしゃい、おねーさん達は2人かな?」
「あ、はい」
「おっけ~!」
とってもフレンドリーな大人のお姉さん。綺麗なラベンダー色の髪を高い位置でツインお団子にしてて可愛い。あともう一人は背の高い男の人。髪は深緑色かな。どちらも日本人顔じゃないから、ナナミちゃん達の兄妹とかではないらしい。
ナナミちゃんとタクミ君がいないって事は、厨房にいるのかな。と思いつつ席に座った。
あ、ナナミちゃんが私達に気が付いたみたい。厨房から顔を覗かせてて、私に手を振ってきた。振り返すとまた戻ってしまって。忙しいから大変だよね。と、思ったら今度はタクミ君が。あ、来た。
「いらっしゃい」
「こんにちは、今日もいっぱいだね」
「おかげさまで?」
「あはは」
カリナにはもうタクミ君達の事は説明してあるから、私はカリナをタクミ君に紹介した。お友達連れてきたよって。
「今日どうする?」
「いい?」
「約束したの忘れたのか?」
「……揚げ出し豆腐」
「おっけ、ご令嬢は?」
「私? ん~……」
タクミ君からの説明を聞いて、カリナはミートソーススパゲッティを注文していた。んじゃ待ってな。と戻っていった。
「本当に仲良しなのね」
「何回もここに食べに来てるしね」
「いんや~? それだけじゃないでしょ?」
「え?」
凄くニヤニヤされてるけど、別にそういうのってなくない?
特別に作ってもらってるんでしょ? とも言われたけれど、聞かれるから食べたいの言ってるだけだし……顔? 見たいからとか何だとかって言われたら、ね。恥ずかしいけど。
でも、あの新しい従業員さん達。とっても仲が良いのね。
「ねぇ、新しい従業員さん?」
「みたいだね」
「……あのお姉さん、さっきの人と距離近いね。彼女とか?」
「さぁ?」
さっきの席に案内してくれたお姉さん、とってもフレンドリーだったけど、タクミ君と距離近いね。ナナミちゃんにもだけど、それは女同士だからなのもあるだろうし。
でも、近いな。チュー出来ちゃうんじゃ? ってくらい。あ、仕事中だからそういう考えはないか。すみません。
「あの二人付き合ってるのかな。あ、職場恋愛ってやつ?」
「もしかしたら婚約者かもしれないよ? タクミ君貴族だもん」
「婚約者と一緒に仕事? うわすご!」
「毎日職場で婚約者と顔合わせるのか~、やば、めっちゃ美味しいじゃん」
「分かるぅ~!」
そんな時、ポキッと何かが折れる音がした。この席、実は厨房から一番近い席なんだよね。もしかして……あ、タクミ君こっち見てる。やっぱり、聞かれてた?
「あ、やば、あの人怒ってる?」
「目が笑ってない」
厨房からは、ナナミちゃんの声が。おにーちゃーん、菜箸折らないでよー! と。え、そんなに怒っちゃった感じ?
……辛いの、入れられないよう祈っておこう。一応手を合わせて、ごめんね、と顔で謝っておいた。不機嫌顔でどっか行っちゃったけど、大丈夫、かな?
「はい、おまちどうさんっす」
「ありがとうございます」
「わぁ!」
もう一人の男性従業員さんが持ってきてくれた料理。も~美味しそう! 揚げ出し豆腐なんていつぶりかな? ん~もう見ただけで美味しいです!
カリナはいつも通りのナイフとフォーク、対する私はお箸だからとても気になっているようで。だから、使っている所を見せてあげた。こうやって、こうやって、ぱくっ! 一口食べると小さい音でパチパチ拍手をしていた。まぁ、これすぐ使える訳じゃないしね。
「一口いかが?」
「ちょーだい♪」
カリナも気に入ってくれたみたい、美味しそうに食べていた。あ、もしかしてこんな感じだった? 私って。ご飯食べる時。
と思ってたら、さっきのフレンドリーなお姉さんが来て、私達の前にお皿を置いた。あれ、これって……白玉ぜんざい?
「おねーさん達可愛いからサービスね♪」
「え?」
「いいの?」
「いいのいいの、どーぞ食べて!」
わ~い! これ、もしかしてアイス? ん~! 美味しい! 甘いものは本当に最高だよね! あ、甘いものと言えば、早くお兄様も連れてこなきゃ。
「あ、そういえばさ、デビュタントするんだったよね?」
「うん、王妃様がパーティーを開いてくださるの」
「へぇ~」
そう、数日後に私のデビュタントが行われる事が決まったのだ。もっと遅らせてもいいのよ? とお母様には言われたけれど、でも王妃様にああ言われちゃなぁ、って思って。だから今準備中です。
「王城のキュリストホールが会場みたいね。とっても綺麗な所なのよ。でも、特別な日にしか使われない場所なの」
「えっ!?」
そこは、大国の使節団をお呼びした時とか、王族の結婚披露宴会場とか、そういうビックイベントの時しか使われない場所なのだとか。え、私そんな所でデビュタントしちゃっていいの? そういえば、お母様困ってたような顔してたけれど、そういう事だったのね。
「私も一応呼ばれてるから、何かあれば力になるわね」
「うん、ありがと」
何とも恐ろしい激動の日となるであろうデビュタント。怖いなぁ。まぁ、お母様もお父様も一緒に来て下さるみたいだし、何とかなる、かな?