不本意ですが、天才パイロットから求婚されています～お見合いしたら容赦ない溺愛に包まれました～【極甘婚シリーズ】

「ちょ、ちょっと会沢さん離してください！」

「いーや、事情を知った以上、大場にはきちんと説明してもらわないと。それにやましいことをしていないなら話すべきだ。お前だって上杉に誤解されたままじゃ嫌だろ？」

　会沢さんにそう言われてはなにも言い返せないようで、大場は口を閉ざした。

　しかし、会沢さんにも同席してもらったほうが好都合なのかもしれない。ただでなくとも桜花に誤解されているんだ。

　事情を聞くためとはいえ、大場とふたりっきりになることは避けたい。

「すみません、会沢さん」

「なーに、いいってことよ。まずは腹ごしらえだ」

　荷物を置き、会沢さんに連れられるかたちで空港内になるソーキそば専門店へと向かった。

　案内されたのは四人掛けのテーブル。俺と会沢さんが並んで座り、向かい側に大場がひとりで座った。すぐに注文を済ませてお茶を飲んだところで、さっそく俺は話を切り出した。

「さっきの話を続きだが、大場はいつから桜花と知り合いだったんだ？　会ってどんな話をした？」

　桜花からこの前話されるまで知らなかった。いったいいつからだったのか知りたくて聞くと、大場は唇をキュッと噛みしめた。

　そしてそっぽ向く大場に、会沢さんが口を開く。