不本意ですが、天才パイロットから求婚されています~お見合いしたら容赦ない溺愛に包まれました~【極甘婚シリーズ】
 きっと桜花ならみんなには内緒にしてほしいと言えば、その約束を守ってくれるだろう。それに自分の夢を打ち明けてくれた彼女には、俺も自分の夢を伝えたい。

「今から言うこと、内緒にしてほしいんだけど……」

 すると桜花は真剣な表情で大きく頷いた。

「大翔君が内緒にしてほしいなら、絶対に誰にも言わないよ!」

 すぐに望んでいた答えが返ってきて胸を撫で下ろす。

「ありがとう。……俺、飛行機が大好きで大きくなったらパイロットになりたいんだ」

「パイロットって飛行機を運転する人?」

「うん」

 そこから俺は、幼い頃に初めて見た飛行機に強い憧れを抱き、いつかカッコいい飛行機を操縦したいと思うようになった経緯を話した。

 自分の夢を打ち明けたのは初めてだったからか、嬉しくなっていつもより饒舌に語る俺を見て桜花は目を瞬かせた。

「あ……ごめん、うるさかったよね」

 一方的に話したことが申し訳なくなり謝るが、桜花は首を横に振って眩しい笑顔を見せた。

「ううん、そんなことないよ! 夢のお話をする大翔君がすごくカッコいいなって思って見ていたの」

「カッコいいって……えっ!?」
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