口に甘いは腹に毒

　玉露くんの理想を作り上げた上、理想と違ったらもやもやするって……。

　何様なんだろうね。


　嫌われても文句言えないのに、それも受け入れられないとか。

　酷くて言葉も出ないよね。


　最悪な自分を自覚してもなお、砕けるかもしれないところへ飛び込めなかった。



『怖くなっちゃったんです』



　わたしといて辛いか聞いて、すぐに否定が返ってきたとき。

　絶対嘘だって思ったよ。

　でも、嘘じゃなくていいわたしの願望もあった。



『そうか』



　那由多先輩の一文で会話は終了している。

　せっかく機会を設けた結果がこれで、呆れられたんだろうな。


　何かを送ろうとして開いたけど、やっぱり閉じる。


　──どうしたらいいですか。


　なんて、自分で考えるべき問題だ。