口に甘いは腹に毒
・
・
「………………えっと」
「寒いだろ、もっと背中を預けていいぞ」
寒いところに連れてきたのは先輩だよね。
お昼休み、那由多先輩に連行された場所は屋上だ。
普段開放されていないところだけど、なぜか先輩が持っていた鍵で開いた。
なんで冬の屋外でご飯を食べるんだろうと思っていたら、目的はくっつくためだったらしい。
デートのときのように、わたしを後ろから閉じ込めている。
「指先まで冷たいな。箸持てるか? 俺が食べさせてやろうか」
「お、屋内で食べれば済む話なんですけど……」
「嫌だ。二人きりになれないだろ」
そ、それだけで?
「んー? なんで熱くなってきてるんだろうな?」
「……っ、」
くすくす笑う吐息が耳に当たり、さらに体温が上昇する。
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「………………えっと」
「寒いだろ、もっと背中を預けていいぞ」
寒いところに連れてきたのは先輩だよね。
お昼休み、那由多先輩に連行された場所は屋上だ。
普段開放されていないところだけど、なぜか先輩が持っていた鍵で開いた。
なんで冬の屋外でご飯を食べるんだろうと思っていたら、目的はくっつくためだったらしい。
デートのときのように、わたしを後ろから閉じ込めている。
「指先まで冷たいな。箸持てるか? 俺が食べさせてやろうか」
「お、屋内で食べれば済む話なんですけど……」
「嫌だ。二人きりになれないだろ」
そ、それだけで?
「んー? なんで熱くなってきてるんだろうな?」
「……っ、」
くすくす笑う吐息が耳に当たり、さらに体温が上昇する。