口に甘いは腹に毒


「玉露くんと一緒にいられなくなってから、わたし、絶望して、頭がおかしくなって……」

「……ごめん」


「那由多先輩は、そんなわたしを支えてくれて。『好き』って言ってもらえたから、頑張って返事しようと思ってる、の」

「……」


「でもその前に、玉露くんとのことをはっきりさせたい。わたし達……もう一緒にいられないかな……?」



 わたしと那由多先輩と、三人でいるのは嫌だと言った玉露くん。

 わたしが那由多先輩の告白を受け取ってしまったなら、現実になるのかな。

 もう仲の良い幼なじみは、できない?


 わたしはどこまでも玉露くんと一緒がいいよ。

 ただ玉露くんを傷付けることになるなら、諦める。

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