口に甘いは腹に毒
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 玉露くん、玉露くん。

 今すぐ会いたい。



「じゃ、探してきていいけど……。何かあれば連絡できるように、メッセージの画面は開いておいて」

「はい。行ってきます!」



 カラオケの個室に玉露くんのお母さんと二人で入ってから話し合い、作戦を決めた。

 作戦はこう──通りすぎるふりをして、部屋を一つ一つ確認していく。

 かなーり不審者めいてるけど、背に腹は代えられない。


 二手に分かれるという案も出たものの、子供の遊んでいるところに乗り込む過保護な親になりたくない……ということでわたし一人になった。

 でも、もしわたしが危険な目に遭いそうなときの連絡手段を用意させる辺り、玉露くんの過保護な片鱗が見えた気がする。親子だ……。

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