口に甘いは腹に毒
目の端に映るだけでわかった。
めちゃくちゃ輝いてる。キラキラより、ギラギラの方面で。
「く、来るの早くないですか」
昨日の今日ならぬ朝の昼だよ。
わたし、結構はっきり拒否したけどな。
「苹果に会いたかったからな」
「……、……」
ひい、どうしよ。
顔を見ないようにしてたら、声もかっこいいことに気付いちゃった。
教室がざわざわしている。
わたしの机を挟んで玉露くんと向かい合って座るいつものお昼、そこへ加わった御鏡先輩の姿。
異物感のある光景だ。そりゃ周りも困惑する。
いろんな眼差しの中、一際怒りの含んだものを察知してブルッと身震いした。
……玉露くんの目が怖い。