夏色の貝殻
高校一年生の夏休み、私は海にやって来ていた。

一人で海岸を歩き、綺麗な海を眺めた。

ふと、足元に落ちていた貝殻に気がついた。

拾い上げると、淡い水色の貝殻だった。

私はある言い伝えを思い出した。

この海で水色の貝殻を拾った人は、好きな人と結ばれる。

学校では、その噂が広まり、一時期探しにくる人が大勢いた。

だが、見つけたという人は聞いたことがなかった。

まさか私が見つけることができるなんて…

私は貝殻を割らないようにそっとポケットにしまった。
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