夏色の貝殻
先輩は、一瞬迷ってから、口を開いた。

「よかったら、試合、応援に来てほしい」

そう言って行ってしまった。

試合当日。

見事に優勝を勝ち取り、先輩の手にはトロフィーが握られていた。

「新井!」

試合が終わり、帰ろうとしたところを先輩に呼び止められた。

「俺と付き合ってほしい」

私は鼓動が早くなるのを感じた。

「ダメかな?」

先輩は不安そうな顔をしている。
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