カフェとライター ≪Backstory≫
人に紹介してる姿も珍しい。
「よろしくお願いしまーす」
〝一応〟仕事だから、アイドルスマイルで笑顔を投げかけると、水野サンは少し緊張したように頭を下げた。
「いくつ?」
さっそく新が水野サンに質問攻撃。
あ、えっと、と答えようとする水野さんが口を開く前に、
「俺と同い年」
戒李が答える。
ふーん。同い年…ねぇ。だから早速タメ口だったのか。
ということは俺とも同い年か。
そっかそっか…と思って眺めていたら、向こうもちょうど俺に視線が来て。目が合う。
「初めての密着企画が同い年のライターさんかー。やりやすそうでよかったじゃん」
「まぁね。……因みに高校の同級生」
「え、」
「えーーー!まじか!!」
さらっと戒李が告げた新情報。
おま、
あの時言わなかったくせに!!
言った戒李と、行った瞬間うわ、と引いた顔をした水野サン。
「え、同じクラス?」
「いや、一緒になったことない」