愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
 何度もその行為を繰り返されていた私は苦しいほどの快感が胎の奥に溜まるのを感じ、そして彼が刺激を与える度にその熱が溢れそうになって――

「――あ、あぁぁ……ッ!?」
 
 ぐりっ、と内壁を彼の指が強く擦ると、溜まった熱が一気に弾けて視界が真っ白に染まった。


「――、――?」

 はぁはぁと荒い呼吸が室内に響く。
 何が起こったのかからず呆然としていると、ちゅぽんとナカから指を抜いたアルドが体を起こし、私の愛液で濡れた指を舐めた。

「……なっ!!」

 一瞬で覚醒し、慌ててその行為を止めようと上半身を起こして彼へ手を伸ばすと、逆に手を握るように掴まれる。
 そしてそのまま再びベッドに組み敷かれるように押し倒された。

 ぽかんとして彼を見上げると、情欲を孕んだ熱い視線が絡みごくりと唾を呑む。

 内太股にゴリ、とした固いモノが当たったことで私に緊張が走ると、私の体が強張ったことに気付いたアルドがふっと息を吐いた。


「今日はここまでにしておくか?」

“え?”

 その提案に唖然とする。
 だって、なんで、ここまでして、どうして。
< 104 / 340 >

この作品をシェア

pagetop