愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
色んな疑問が脳内を駆け巡るが、ふとミィナが渡してくれた閨の指南書には昂った状態の男性の苦痛についても書かれていたことを思い出す。
“確か、固くなった状態で堪えるのは苦痛を伴うって書いてあったわ”
そして、その状態で中断することがかなり難しいということも。
なら、彼が今中断しようとしているのは――
「私の、為……?」
私の体が強張ったのを見て、自分のことは後回しで相手のことを考える。
それは王としての気質だといえば高尚で、だけれど。
“私は妻なんだから”
「ここまでに、しない」
「けど」
「アルドだって辛いんじゃないの?」
「っ」
「私は、シたい。全部欲しいもの」
“甘えて欲しいし、ぶつけて欲しいから”
そんな私の気持ちが伝わったのか、一瞬顔を歪め両目を瞑ったアルドが再びゆっくりと目を開く。
いまだ劣情を孕むその視線が嬉しくて私の心を震わせた。
「もう、本当に止めれないからな」
「うん」
彼の言葉にそっと頷く。
やっぱり少しは怖いけど、この怖さだって愛おしいのだと伝わるように私は彼の体を抱きしめた。
“確か、固くなった状態で堪えるのは苦痛を伴うって書いてあったわ”
そして、その状態で中断することがかなり難しいということも。
なら、彼が今中断しようとしているのは――
「私の、為……?」
私の体が強張ったのを見て、自分のことは後回しで相手のことを考える。
それは王としての気質だといえば高尚で、だけれど。
“私は妻なんだから”
「ここまでに、しない」
「けど」
「アルドだって辛いんじゃないの?」
「っ」
「私は、シたい。全部欲しいもの」
“甘えて欲しいし、ぶつけて欲しいから”
そんな私の気持ちが伝わったのか、一瞬顔を歪め両目を瞑ったアルドが再びゆっくりと目を開く。
いまだ劣情を孕むその視線が嬉しくて私の心を震わせた。
「もう、本当に止めれないからな」
「うん」
彼の言葉にそっと頷く。
やっぱり少しは怖いけど、この怖さだって愛おしいのだと伝わるように私は彼の体を抱きしめた。