愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
 ぐちゅりと浅いところを繰り返し擦られ、ぱちゅんと奥まで貫かれると、その度に快感が体を駆け巡り背を仰け反らせてしまう。

「あ、あるど、アルド……っ」

 彼の名前を必死で呼びながら背中にすがりつくと、一際奥へと打ち付けられた。

 穿つように抽挿するスピードが徐々に上がり、部屋には肌と肌がぶつかり合う音がただただ響く。

 何度も飛びそうになる意識の中、必死に堪える私ははくはくと口を動かすしか出来なくて――


「セヴィーナ、そろそろ……っ」

 は、と短く息を吐いたアルドがそんな言葉を呟き、最奥へ挿れられる。
 幾度となく与えられた快感で降りてきていた子宮口をグリッと抉じ開けられる感覚と共に、私のナカでびゅくりと彼のモノが動いたと思ったら、じわりと温かい劣情が広がった。


「セヴィーナ、大丈夫か?」

 はっ、はっと浅い呼吸を繰り返す私の顔を心配そうに覗き込んだアルドは、汗で張り付いた私の前髪を遊ぶように指に絡め、口付けをひとつ額に落とした。

「……きもち、よかった?」
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