愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
 ピリッとした鋭い痛みが一瞬走り、痕が付けられたことを実感する。
 鎖骨や胸の上部を繰り返し吸われ所有印を刻まれると、なんだか私自身が全て彼のモノになったような気になった。

“でもあんまり付けられると流石にちょっと恥ずかしいかも”

 嫌ではない、むしろ嬉しいが、それと同じくらいの気恥ずかしさを感じた私は、せめて見えるところは止めて貰おうと口を開く。

「アルド、あの……」
「ん、こっちも?」
「ひゃっ!」

 だがその願いを口にする前にアルドが私の乳首に吸い付いた。

「セヴィーナのここ、さっきまで柔らかかったのにもう尖り始めてる」
「やっ、言わな……あんっ」

 舌先で先端を刺激するようにクリクリと舐めていたアルドが、少しずつ芯を持ち出した乳首をキュッと摘まむ。

 そのまま軽く捻るように捏ねられると私の口からは甲高い嬌声が溢れた。

「敏感だな、可愛い」
「あ、んんっ」

 ちゅぱちゅぱと音を響かせながら吸われ、彼の舌が口内で乳首を何度も弾く。
 その度に電気が走ったような快感が体を巡った。
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