愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
 一人言のようにそんなことを呟かれると、その言葉にすら感じてしまい熱が溜まる。

 私の腕を掴んでいたらしくアルドの手がいつの間にか外され、奥に溜まった熱を掻き出すようにぐちゅりと指がナカに挿入された。

 ナカを指が、入り口近くを舌がバラバラに動く。
 蜜壺の少し上にある愛芽に軽く口付けたアルドは、その芽を尖らせるようちぢゅ、と吸い、勃たせた芽を今度は潰すように舌でぐちゅりと強く押した。

「あっ、や、だめ、それ、だめ……っ」
「気持ちいいならイっていいぞ」
「や、やだやだ、だめだめ、や、あぁぁぁあ!」

 イっていい、と言ったアルドがカリッと愛芽を甘噛みし、ナカで動いていた指がぐちゅりと膣壁を強く擦ると、溜まった快感が一気に溢れて絶頂へと誘われる。

 思い切り背中を仰け反らせ、再び視界が白く染まった私は放心状態でベッドに横たわったまま必死に荒くなった呼吸を整えていた。

 目を瞑り、足りなかった酸素を肺へと送り込んでいると、カチャカチャという音がしたと思ったらしゅるりという衣擦れの音がしハッとする。

 恐る恐る向けた視線の先には、自身の服を寛げるアルドがそこにいて――

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