愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
二人の間にどんな接点があったのか、ある意味わくわくと少し期待したような気持ちでいた私だったのだが、そんな私に苦笑したベルモント卿はアッサリと種明かしをしてくれた。
「道に迷ってたんですよ」
「え」
“み、道に……?”
告げられたその言葉があまりピンとこず、ぽかんとしてしまう。
呆然としている私に気付いたのか、それともその当時のことを思い出したのかベルモント卿はくすりと笑った。
「私がまだ副団長だった頃のことです。相変わらずリヒテンベルンから嫌がらせのような小競り合いを仕掛けられ、その対応をするために辺境にいた時のことでした」
「その節は祖国が大変申し訳ないことをしたわね……」
「たまたま豪雨が続き、当初予定していた道が崩れて通れなくなっていたんですよ」
余程楽しい思い出なのか、くすくすと笑いながら更にベルモント卿が話を続ける。
もちろん話ながら周りへの警戒は怠らないところは、流石グランジュの騎士団長だ。
「道に迷ってたんですよ」
「え」
“み、道に……?”
告げられたその言葉があまりピンとこず、ぽかんとしてしまう。
呆然としている私に気付いたのか、それともその当時のことを思い出したのかベルモント卿はくすりと笑った。
「私がまだ副団長だった頃のことです。相変わらずリヒテンベルンから嫌がらせのような小競り合いを仕掛けられ、その対応をするために辺境にいた時のことでした」
「その節は祖国が大変申し訳ないことをしたわね……」
「たまたま豪雨が続き、当初予定していた道が崩れて通れなくなっていたんですよ」
余程楽しい思い出なのか、くすくすと笑いながら更にベルモント卿が話を続ける。
もちろん話ながら周りへの警戒は怠らないところは、流石グランジュの騎士団長だ。