愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
「で、殿下もおはようございます!」
「おはよう、ランドル」
「殿下が俺の名前を……っ」
「そりゃ妻の専属護衛騎士だからな、知っているだろう」
感極まったように瞳を潤ませ茹で上がりそうになっているランドルに首を傾げる。
“顔を赤くして目を合わせないのはそれつまり好意の現れ……よね?”
「というか、俺がベルモント卿に稽古をつけて貰っていた時にはもう見習いとして騎士団にいただろう。一緒に外周を走ったこともあったな」
「お、覚えてくださっていたなんて……っ」
“な、なにかしら、心がざわつくわ”
今にもアルドの目の前に跪き両手を合わせそうな真っ赤なランドルを見てさっきより更に首を傾げた私は、何故かこの二人に今どうしても割り込まないといけないような気がした。
「ランドルは私といつも外周を走っているものね!?」
「妃殿下が走るから護衛として付き合わざるを得ないだけです、渋々です」
「私にだけ冷たくない!?」
はぁ、とため息を吐きながら私を見るランドル。
ミィナといいランドルといい、人質として嫁いで来たとはいえ私は一応王太子妃なのだが、相変わらず敬われてはいないようだ。
「おはよう、ランドル」
「殿下が俺の名前を……っ」
「そりゃ妻の専属護衛騎士だからな、知っているだろう」
感極まったように瞳を潤ませ茹で上がりそうになっているランドルに首を傾げる。
“顔を赤くして目を合わせないのはそれつまり好意の現れ……よね?”
「というか、俺がベルモント卿に稽古をつけて貰っていた時にはもう見習いとして騎士団にいただろう。一緒に外周を走ったこともあったな」
「お、覚えてくださっていたなんて……っ」
“な、なにかしら、心がざわつくわ”
今にもアルドの目の前に跪き両手を合わせそうな真っ赤なランドルを見てさっきより更に首を傾げた私は、何故かこの二人に今どうしても割り込まないといけないような気がした。
「ランドルは私といつも外周を走っているものね!?」
「妃殿下が走るから護衛として付き合わざるを得ないだけです、渋々です」
「私にだけ冷たくない!?」
はぁ、とため息を吐きながら私を見るランドル。
ミィナといいランドルといい、人質として嫁いで来たとはいえ私は一応王太子妃なのだが、相変わらず敬われてはいないようだ。