愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
7.視察よりも大事なのは
「ふふ、風が気持ちいいわね」
ラオを走らせながらミィナに話かける。
王城を出た時は初めての乗馬に興奮したのかぎゃあぎゃあと喚いていたミィナだが、しばらくするとすっかり大人しくなっていた。
今ではしっかりこの風や景色を楽しんでいるようだ。
“流石に慣れたのね”
じっと動かず全身で風を感じて彼女もさぞ気持ちがいいのだろう。
二人で乗ることを考慮し一際大きい子を選んで正解だった。
「それにしても、なかなかアルド殿下たちに追いつかないわね。できれば先回りして待機していたかったのだけど」
思ったよりも彼らの馬車が早いのか、それとも私たちの出発が遅かったのか。
予定ではそろそろ見えてきてもよさそうなものだったが、なかなか追いつかずに顔をしかめる。
アルド殿下が馬車で視察に向かったのは馬車内でも執務をするからだと聞いたので、そこまでスピードを上げて走っているわけではないと思うのだが遠目にすら馬車が見えない。
「うーん、もう少し速度を上げてもいいかしら?」
仕方なく私はミィナにそう声をかけたが、いつまで待っても彼女からの返事がなかった。
ラオを走らせながらミィナに話かける。
王城を出た時は初めての乗馬に興奮したのかぎゃあぎゃあと喚いていたミィナだが、しばらくするとすっかり大人しくなっていた。
今ではしっかりこの風や景色を楽しんでいるようだ。
“流石に慣れたのね”
じっと動かず全身で風を感じて彼女もさぞ気持ちがいいのだろう。
二人で乗ることを考慮し一際大きい子を選んで正解だった。
「それにしても、なかなかアルド殿下たちに追いつかないわね。できれば先回りして待機していたかったのだけど」
思ったよりも彼らの馬車が早いのか、それとも私たちの出発が遅かったのか。
予定ではそろそろ見えてきてもよさそうなものだったが、なかなか追いつかずに顔をしかめる。
アルド殿下が馬車で視察に向かったのは馬車内でも執務をするからだと聞いたので、そこまでスピードを上げて走っているわけではないと思うのだが遠目にすら馬車が見えない。
「うーん、もう少し速度を上げてもいいかしら?」
仕方なく私はミィナにそう声をかけたが、いつまで待っても彼女からの返事がなかった。