愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
大事な目的は話してないが。
そんな私の泳ぐ目には気付かなかったらしく、少し考え込んだ様子の衛兵がすぐに顔を上げた。
「なら駐屯所で休ませてやるといい」
「え、いいんですか!」
心配してくれる衛兵にバレないよう小さくガッツポーズをする。
“確実に安全な場所でミィナを休ませてあげられるわ”
私はそのことにホッとし、その衛兵と一緒に駐屯所へ向かった。
駐屯所は思ったより近くすぐに着き、奥の木にラオを繋がせて貰い、持参していた水をあげる。
その後に衛兵が案内してくれた駐屯所の一室はかなりシンプルな作りで、簡易ベッドがあるだけの場所だった。
ミィナをベッドに寝かせると、すぐに彼女の瞼がピクリと動く。
「ん、んん」
「ミィナ! 気がついたのね!?」
「あれ、私……」
まだ意識がハッキリしないのだろう。
ぼんやりとした視線が宙をさまよう。
「私のせいでごめんなさい。何か欲しいものはないかしら?」
「欲しい、もの……? 果物……とか」
「果物ね!」
覚醒しない意識の中、彼女の呟きを聞き大きく頷いた私はすぐに立ち上がり、案内してくれた衛兵の方へ振り返った。
そんな私の泳ぐ目には気付かなかったらしく、少し考え込んだ様子の衛兵がすぐに顔を上げた。
「なら駐屯所で休ませてやるといい」
「え、いいんですか!」
心配してくれる衛兵にバレないよう小さくガッツポーズをする。
“確実に安全な場所でミィナを休ませてあげられるわ”
私はそのことにホッとし、その衛兵と一緒に駐屯所へ向かった。
駐屯所は思ったより近くすぐに着き、奥の木にラオを繋がせて貰い、持参していた水をあげる。
その後に衛兵が案内してくれた駐屯所の一室はかなりシンプルな作りで、簡易ベッドがあるだけの場所だった。
ミィナをベッドに寝かせると、すぐに彼女の瞼がピクリと動く。
「ん、んん」
「ミィナ! 気がついたのね!?」
「あれ、私……」
まだ意識がハッキリしないのだろう。
ぼんやりとした視線が宙をさまよう。
「私のせいでごめんなさい。何か欲しいものはないかしら?」
「欲しい、もの……? 果物……とか」
「果物ね!」
覚醒しない意識の中、彼女の呟きを聞き大きく頷いた私はすぐに立ち上がり、案内してくれた衛兵の方へ振り返った。