愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
 そしてその勢いのまま駐屯所へと走り出した。

「はぁっ!? ちょ、待て!」

 殿下の焦った声が聞こえた気がしたがもちろんそれどころではない。
 何故なら私の帰りを待っているレディがいるのだから。
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