愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
9.フレッシュだから
「ミィナの様子はどうですか!?」
バタバタと駐屯所へと駆け込んでそう問うと、ここまで案内してくれた衛兵がすぐに立ち上がる。
「丁度今しがた目が覚めたばかりだぞ」
「ありがとう!」
そのままミィナを休ませて貰っていた部屋へと飛び込むと、ベッドの上で上半身を起こして座っている彼女と目が合った。
「良かった、もう大丈夫なの?」
「お嬢様……って、え、で、殿下!?」
「え?」
ミィナの声にハッとし後ろを振り向くと、私を走って追いかけてきたらしいアルド殿下がどことなく不機嫌そうな顔で立っており、その後ろには同じく走って追いかけてきただろうダレアが息を切らせてそこにいた。
“アルド殿下は息を切らせてないのね”
流石――なんて一瞬感心した私だったが、今はミィナだ。
私は自身の服で果物の表面を擦り軽く磨きながら衛兵に見せる。
「これ、食べていいやつよね? 渋かったりしないかしら?」
“子供も取ろうとしていたんだから毒とかはないと思うんだけど”
味が心配でそう聞くと、突然現れた王太子に愕然としていた衛兵が戸惑いながら頷いてくれた。
バタバタと駐屯所へと駆け込んでそう問うと、ここまで案内してくれた衛兵がすぐに立ち上がる。
「丁度今しがた目が覚めたばかりだぞ」
「ありがとう!」
そのままミィナを休ませて貰っていた部屋へと飛び込むと、ベッドの上で上半身を起こして座っている彼女と目が合った。
「良かった、もう大丈夫なの?」
「お嬢様……って、え、で、殿下!?」
「え?」
ミィナの声にハッとし後ろを振り向くと、私を走って追いかけてきたらしいアルド殿下がどことなく不機嫌そうな顔で立っており、その後ろには同じく走って追いかけてきただろうダレアが息を切らせてそこにいた。
“アルド殿下は息を切らせてないのね”
流石――なんて一瞬感心した私だったが、今はミィナだ。
私は自身の服で果物の表面を擦り軽く磨きながら衛兵に見せる。
「これ、食べていいやつよね? 渋かったりしないかしら?」
“子供も取ろうとしていたんだから毒とかはないと思うんだけど”
味が心配でそう聞くと、突然現れた王太子に愕然としていた衛兵が戸惑いながら頷いてくれた。