愛されていない人質妻ですが、敵国王子の溺愛を所望中!
「あ、あぁ、どこにでもある普通のやつだ」
「そう、ありがとう。ミィナ、お望みの果物よ! すぐ食べさせて……でも起きたばかりだからジュースにした方がいいのかしら」
「え? ええっと、まさか私のため――んぐっ!?」
「お、おい、お前何を……」
目覚めてすぐ固形物というのはどうなのだろう、しかも丸ごとだなんて。果物をそのままミィナに渡そうとしていたのだが、そう思った私は寸前で渡すのをやめて彼女の顎を軽く掴み上を向かせた。
「採れたてだからフレッシュよ!」
「ん、んんんぅ、んんんんんっ!」
そしてそのまま果汁を口に流し込むように持っていた果物を握り潰すと、新鮮な生搾りジュースがミィナの口から喉を通る。
「いっぱい飲んでね」
「んんん、んぅぅうっ!」
「美味しい?」
「や、やめ、やめてやれ!!」
まだまだ搾れたのだが、慌てたアルド殿下の声で仕方なく果物を握りつぶすのを止めた私が振り返ると思い切りため息を吐いたアルド殿下がそこに立っていた。
「お、俺は一体ナニと婚姻を結んだんだ……?」
「隣国の姫君、ですかねぇ」
「リンゴクノ、ヒメギミ……?」
“何か失礼ね!”
「そう、ありがとう。ミィナ、お望みの果物よ! すぐ食べさせて……でも起きたばかりだからジュースにした方がいいのかしら」
「え? ええっと、まさか私のため――んぐっ!?」
「お、おい、お前何を……」
目覚めてすぐ固形物というのはどうなのだろう、しかも丸ごとだなんて。果物をそのままミィナに渡そうとしていたのだが、そう思った私は寸前で渡すのをやめて彼女の顎を軽く掴み上を向かせた。
「採れたてだからフレッシュよ!」
「ん、んんんぅ、んんんんんっ!」
そしてそのまま果汁を口に流し込むように持っていた果物を握り潰すと、新鮮な生搾りジュースがミィナの口から喉を通る。
「いっぱい飲んでね」
「んんん、んぅぅうっ!」
「美味しい?」
「や、やめ、やめてやれ!!」
まだまだ搾れたのだが、慌てたアルド殿下の声で仕方なく果物を握りつぶすのを止めた私が振り返ると思い切りため息を吐いたアルド殿下がそこに立っていた。
「お、俺は一体ナニと婚姻を結んだんだ……?」
「隣国の姫君、ですかねぇ」
「リンゴクノ、ヒメギミ……?」
“何か失礼ね!”