キミのこと、好きでいてもいいですか?


「美桜ちゃん、落ち着いた? はい、これ」


少しして永倉くんが、いつの間にか自販機で買ってきてくれたらしいミルクティーの缶を、渡してくれる。


……これ、私がよく飲んでるやつだ。


「ありがとう。これ、私好きなんだよね。あ、お金渡すよ」

「あー、いいって。これくらい。それより……」


永倉くんが、私の足元に視線を落とす。


「美桜ちゃん。鼻緒のとこの指、赤く腫れちゃってるね。靴擦れかな? ちょっとごめんね?」


永倉くんが、私の横に腰を下ろす。


そして、私の左足から下駄を脱がせると……。


永倉くんは、私の裸足を自分の膝の上へとのせた。


「え?! ちょっと、永倉くん!?」
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