キミのこと、好きでいてもいいですか?

「大丈夫? 美桜ちゃん。 足痛いよね。ちょっとだけ、じっとしてて」


そう言って永倉くんは、自分の巾着袋から絆創膏を取り出して、私の足に貼ってくれた。


「はい。これでOKだな。慣れない下駄履くんだから、もしものときのために絆創膏持ってけって、母親に言われて。今日、絆創膏持ってきてて良かった」


永倉くん……。


「俺、少しは美桜ちゃんの役に立てたかな?」

「うん。少しでなくかなり。ありがとう、永倉くん」


永倉くんの優しさも加わった絆創膏のお陰で、足の痛みが緩和したように思う。


「美桜ちゃん、足大丈夫? ねぇ、俺少し疲れたから、ここで一緒に休憩していっても良い?」

「うっ、うん」


永倉くんが少し距離をとって、私の隣に座りなおす。
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