キミのこと、好きでいてもいいですか?

どうしよう。千葉くんからお茶もらっちゃった。

好きな人からもらった物だって思うと、もったいなくて飲めないかも。


「どうした? 橘。お茶飲まないの?」

「いや、なんか飲むのもったいなくて」

「もったいない? 飲まないほうがもったいないよ」


はっ、しまった。私ったら、つい思ってることを口に出してしまってた。


「フタ、俺が開けてやるから。貸して」


私がしばらくペットボトルをじっと見つめていたからか、千葉くんが私の手からペットボトルを取った。


「はい。どうぞ」


千葉くんが、フタを開けたものを渡してくれる。


「あっ、ありがとう」


私は千葉くんから受け取ったお茶を、ゴクゴクと飲む。


喉がカラカラだったからか、冷えた麦茶はすごく美味しくて。一気に半分ほど飲んでしまった。


「お、橘。いい飲みっぷり」

「そっ、そうかな?」

「うん。もっと沢山飲みなよ」


なぜか私が麦茶をよく飲むと千葉くんが嬉しそうな顔をしてくれたので、この日は普段よりも沢山飲んでしまった。
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