キミのこと、好きでいてもいいですか?
今日は、明日の本番でもし失敗したらどうしようってずっと考えてしまってたから。
なんだか、千葉くんに全部見透かされているみたい。
「俺は明日の本番で、橘がもし失敗したとしても責めたりしない。それはきっと、柊も篠崎も同じだ。だって皆、これまでの橘の努力を知ってるから」
まさか千葉くんが、こんなふうに言ってくれるなんて。
「橘が渡してくれるバトンを、俺が何が何でも一番にゴールまで運ぶから。橘は何も気にせず、ただ走れば良い」
「ありがとう」
「今だってちゃんとできてたし。いっぱい練習したんだから、きっと大丈夫だよ」
千葉くんに笑顔でそう言われたら、不思議と大丈夫な気がしてきた。
「おし。橘、明日は一緒に頑張ろうな」
「うん!」
明日はいよいよ、体育祭です。