キミのこと、好きでいてもいいですか?
「……春翔は女子の髪型では、ポニーテールが一番好きらしいよ」
「えっ、そうなの!?」
「うん。だから、今日の体育祭で髪を結んでみるのも良いかもね」
私に向かって、片目を閉じる永倉くん。
そういえば、高校2年生のクラス替えの日にポニーテールにしていた私を、千葉くんが褒めてくれたことがあったなあ。
永倉くんから良いことを聞いたから、髪をひとつに結んでみようかな。
そう思った私は、スクールバッグの中にあったヘアゴムを手に急いでお手洗いへと向かった。