キミのこと、好きでいてもいいですか?
がむしゃらに走った結果は、3位。
3位まで得点が入るから、なんとかクラスに貢献できてホッとする。
「美桜、お疲れー!」
「あっ、香菜! お疲れ」
私よりも先に障害物競走を終えていた香菜が、私の隣にやって来た。
「あたし、美桜のこと見てたよ。3位、凄いじゃない!」
「香菜だって、ぶっちぎりの1位だったじゃん!」
スラッとした長い足でハードルを悠々と飛び越える香菜、かっこよかったなあ。
「ねえ、美桜。次は、男子の騎馬戦だよ」
「えっ、もうそんな時間!?」
「千葉くんのこと、応援しなくちゃね?」
千葉くんは、これから騎馬戦に出場するらしく。
「お前ら、絶対に勝つぞー!」
そう言って、クラスの男子たちと一緒に颯爽と行ってしまった。
ああ……千葉くんに頑張ってって言いたかったのに、言えなかった。
騎馬戦は毎年盛り上がりを見せる競技だけど、ケガ人も続出するからちょっと心配だなあ。