キミのこと、好きでいてもいいですか?

そして、男子の騎馬戦がスタートした。


私は騎馬に乗る、自分と同じ水色のハチマキをした千葉くんを見つけて、ドキドキと胸が高鳴る。


千葉くん、頑張って!


それから私の目は、自然と千葉くんの騎馬ばかりを追ってしまう。


「千葉くーん」

「ファイトーッ!」


応援席からクラスの女子たちが、千葉くんに向かって大声を張り上げる。


千葉くんはみんなの声援に応えるかのように、次から次へと敵のハチマキを取っていく。


千葉くん、すごい……!


時折、騎手同士が手と手でもみ合う形になったり。

騎馬がバランスを崩して、千葉くんが落下しそうになる場面もあってハラハラしたけれど。

千葉くんは終始果敢に攻め続け、彼がハチマキを取るたびにワッと歓声が上がり、騎馬戦は大いに盛り上がったのだった。
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