キミのこと、好きでいてもいいですか?
「私、千葉くんが大丈夫って言ってくれたから。今日のリレー、ちゃんと最後まで走りきることができたんだよ」
「いや、それは……橘が頑張ったからだろ?」
「でも、本当にありがとう!」
私は、千葉くんに微笑む。
「お礼を言うのは、俺のほうだよ」
「え?」
私、千葉くんに感謝されるようなこと何かしたかな?
「走ってるとき、橘の声が聞こえてきてさ」
うそ!? てっきり私の声援なんて、他の人の声にかき消されているとばかり思っていたのに。
まさか、ちゃんと千葉くんに届いていたなんて。
「俺、橘と約束したから。絶対に1位になって、橘に笑って欲しいって思ったんだ」
「……っ」
「だから、俺が頑張れたのは橘のおかげ」
「千葉くん……」
どうしよう、胸の奥が熱い。