キミのこと、好きでいてもいいですか?

って、うわ。またドリンクを渡してもいいかなんて、何を聞いてるの私!

そんなの、千葉くんにとっては迷惑に決まってるじゃない。


「あっ、あのっ、千葉くん。やっぱり今のは……」


『今のは忘れて』と、私が言いかけたとき。


「うん。いいよ?」


え?


予想外の返答に、俯いていた私は弾かれたように顔を上げる。


「そのドリンク持って、また応援に来てよ」

「……っ、はい」


また、渡しても良いんだ。


「これ、美味かったよ。サンキュ」


千葉くんはスポーツドリンクを一気に飲み干すと、にこっと笑ってこちらへ手を振り去っていく。


そんな千葉くんの後ろ姿を、ぽーっと見つめる私。


ああ、爽やか過ぎるよ千葉くん。


「良かったじゃん、美桜」


香菜に腕を小突かれ、私はハッとする。
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