キミのこと、好きでいてもいいですか?
千葉くんにスポーツドリンクを渡せるようになったこと以外は特に進展することもなく季節は進み、12月。
2学期の期末テストが終わったある日のこと。
「もうすぐクリスマスだね~。何か予定とかある?」
「うちは、家族でパーティー」
「アタシは彼氏とデート!」
教室は、クリスマスの話題でもちきりだった。
「ねえ、杏果は?」
「えっと、わたしは……春翔くんたちと一緒にパーティーかな」
……え?
学校の休み時間。いつものように、香菜とおしゃべりしていた私だけど。
クラスメイトの会話で千葉くんの名前が出てきて、思わず耳をそばだててしまう。
「えっ! 杏果って、千葉くんとそんなに仲良かったっけ!?」
「えっと、実は……サッカー部のマネージャーと部員たちで、クリパすることになったんだよね」
そっか。杏果ちゃんは、千葉くんが所属するサッカー部のマネージャーをしてるから。
杏果ちゃんは、お団子ヘアがトレードマークのお人形さんみたいに可愛い女の子。
サッカー部でクリスマスパーティー……いいなあ。羨ましい。
「それでね。最近、春翔くんと仲良くなってきたから、クリスマスに告白しようかなって思ってるんだ」