キミのこと、好きでいてもいいですか?
* * *
「よし、着いたぞ」
あれから千葉くんは、自転車を驚異的な速さでかっ飛ばし、あっという間に学校に到着。
あの走りは、絶対にマネしちゃいけないやつだ。
「ありがとう、千葉くん。おかげで遅刻せずにすみそうだよ。それじゃあ……」
そう言って私が、校舎裏にある駐輪場から昇降口へと向かって歩き始めたそのとき。
「ぐううう」
へ!?
なんと、ありえないことに、私のお腹が盛大に鳴った。
「………」
いっ、今の音、千葉くんに聞こえたかな!?
聞こえていないことを心の中で祈りつつ、私が恐る恐る後ろを振り返ってみると……。