キミのこと、好きでいてもいいですか?
「もし橘が悩んでるのなら俺、いくらでも話聞くよ。だって俺たち……友達だろ?」
「……っ!」
“友達”ってちゃんと思ってもらえてるんだって分かって、嬉しい反面……今はその言葉が辛い。
「……俺じゃ、橘の力になれない?」
千葉くんなら、すごく親身になって話を聞いてくれるのだろうけど……。
まさか私が千葉くんのことで傷ついて、モヤモヤしてるなんて、本人に言えるわけないよ。
「心配してくれてありがとう。私は大丈夫だから」
私は、持っていたスポーツドリンクを千葉くんに渡す。
「これ、千葉くんにあげる。私ちょっと急いでるから、行くね。それじゃあ!」
早口で言うと、私は逃げるようにその場を後にした。