キミのこと、好きでいてもいいですか?

わわわっ! 千葉くんが、私を見てる!?


千葉くんは白い歯を見せて笑うと、私に向かって思いきりガッツポーズをした。


ドキン!


千葉くん……他にもたくさんの女の子が見ているなかで、ちゃんと私に気づいてくれた。


そんな彼に、さっきから胸のドキドキが鳴り止まない。


ああ、私はやっぱり今も千葉くんのことがこんなにも好きなんだと、改めて痛感させられる。


私は、もうとっくに振られてしまっていて。


千葉くんには、他に好きな人がいるってことも知っているけど。


今日、私にお弁当を作って試合の応援に来るように言ったり。

『俺のこと、見てて』って、私に言ってきたり。

大好きな千葉くんの笑顔を、私だけに向けてくれたり。


そんな嬉しいことばかりされたら、千葉くんへの想いがますます加速してしまって。


いつまで経っても、千葉くんへの恋心がなくならなくて困る。
< 86 / 162 >

この作品をシェア

pagetop