【辛口ヒューマンドラマ】私のしあわせな結婚−32
第25話
さて、その頃であった。

ところ変わって、悠伍《ゆうご》の家族たちが暮らしている家にて…

家のテーブルに菜摘《なつみ》と亜弥子《あやこ》と晃代《てるよ》と東京で暮らしていた遥輝《はるき》の4人が座っていた。

遥輝《はるき》は、ゴーコンで知り合った女子大生が行方不明になった上に子をはらませた…のトラブルを起こした。

他にも遥輝《はるき》は、ゴーコンで知り合った複数の女子大生が行方不明になった上に子をはらませていた…の深刻なもめ事を起こした。

遥輝《はるき》は、亜弥子《あやこ》たちに家族に対して総合商社から内々定をもらえたと言うたが、シューカツをしていないなど…家族たちに大ウソをついていたことが明らかになった。

それを聞いた晃代《てるよ》は、よりしれつな怒りをこめながら遥輝《はるき》を怒鳴りつけた。

「あんたはなにを考えて生きているのよ!!」

晃代《てるよ》に怒鳴られた遥輝《はるき》は、つらい声で『ごめんなさい…』と言うた。

晃代《てるよ》は、よりしれつな怒りをこめながら言うた。

「調子に乗るな!!」
「義姉《ねえ》さん、おちついてよ〜」

菜摘《なつみ》は、晃代《てるよ》をなだめたあと怒った声で遥輝《はるき》に言うた。

「遥輝《はるき》…あなたはなにを考えているのか知らないけど、なんでおばあちゃんたちに大ウソをついたのよ…ドーキューセーたちはみんな各事業所で働いているのよ!!…初任給を稼ぐためにがんばっているのよ!!」
「菜摘《なつみ》さん…」
「義母《おかあ》さまも厳しく言うてください!!」
「その前に、遥輝《はるき》の言い分を聞いてあげないと…」

亜弥子《あやこ》は、菜摘《なつみ》に対して遥輝《はるき》の言い分を聞いてほしいと言うた。

これに対して、晃代《てるよ》が怒った声で言うた。

「なんで遥輝《クソガキ》の言い分を聞かないといかんのよ!?」

亜弥子《あやこ》は、ものすごく困った声で晃代《てるよ》に言うた。

「遥輝《はるき》はイヤなことがあったのよ…シューカツしていた時に、オワハラを受けたなどがあったかもしれないのよ…」
「だからと言って遥輝《クソガキ》を甘やかさないでよ!!」
「それじゃあどうしたらいいのよ?」
「遥輝《はるき》にレイプされた女子大生のコたちが行方不明になったのよ!!…他にも遥輝《はるき》は悪いことをたくさん犯したのよ!!極悪人の言い分なんか聞く必要はないのよ!!」
「分かったわよ〜」

菜摘《なつみ》は、怒った声で遥輝《はるき》に言うた。

「遥輝《はるき》!!」
「なんだよぉ〜」
「あした、川西の伯父《おじ》さんの家ヘ行きます!!」
「川西に行くって…」
「あやまりに行くのです!!」
「あやまりに行くって…」
「遥輝《はるき》は、女子大生を傷つけるなど悪いことをたくさん犯したのよ!!…あなたがついた大ウソで一番傷ついたのは伯父《おじ》さんよ!!…伯父《おじ》さんは、あなたが大学を卒業して立派になった姿を見ることを楽しみにしていたのよ!!…遥輝《はるき》は伯父《おじ》さんの気持ちを逆なでにしたのよ!!まだ分からないのかしら!!」

菜摘《なつみ》に怒鳴られた遥輝《はるき》は、席を立ったあと席をけとばした。

晃代《てるよ》は、ものすごく怒った声で言うた。

「なによあんた!!出ていきなさいよ!!」

遥輝《はるき》は、ものすごく怒った声で言うた。

「ああ出ていくよ!!オレは…この家の子じゃないのだよ!!」
「だったら出ていけ!!」
「チクショー!!チクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショーチクショー!!」

晃代《てるよ》から『出ていけ!!』と言われた遥輝《はるき》は『チクショー!!』とレンコしながら家から出て行った。

(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…)

この時であった。

遠くで雷が鳴る音が聞こえた。

『チクショー』とレンコしながら家から飛び出した遥輝《はるき》は、家に帰らなくなった。

時は、深夜11時24分頃であった。

ところ変わって、山陽新幹線の新神戸駅にて…

上りの新大阪行きの新幹線みずほがプラットホームに到着した。

新《あらた》は、ものすごく疲れた表情で電車から降りたあと地下鉄に乗り換えた。

その後、三ノ宮駅から阪急神戸線の電車に乗り継いで武庫之荘駅ヘ向かった。

家に到着したのは、日付が変わって6月28日の深夜1時前だった。

(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)

新《あらた》が帰宅した時であった。

雷が鳴ったあと、雨が降り出した。

疲れた表情を浮かべている新《あらた》は、家に入った。

家の広間にて…

テーブルに亜弥子《あやこ》と晃代《てるよ》が座っていた。

新《あらた》は、ものすごく疲れた表情で『ただいま。』と言うた。

晃代《てるよ》が怒った声で新《あらた》に言うた。

「ただいまじゃないわよ!!こんな遅くまでどこヘ行ってたのよ!?」
「オレは、会社のおつかいで松山ヘ行ってたのだよ〜」
「ウソ言われん!!」
「ねえさん!!オレは課長からお使いを頼まれたから松山ヘ行ったのだよ!!」
「ウソつくな!!」
「晃代《てるよ》!!やめなさい!!」
「おかーちゃんも怒ってよ!!午前さまで帰って来た家族を怒鳴り散らすのはおかーちゃんの約目でしょ!!」
「おちついてよ!!」
「おちついてるわよ!!」

めんどくさいんだよ…

新《あらた》は、ものすごくいらついた表情でつぶやきながらイスに座ったあとこう言うた。

「兄さんはまだ帰っていないのだ…」

亜弥子《あやこ》は、困った声で新《あらた》に言うた。

「悠伍《ゆうご》は、職場の人たちと一緒にスナックにいるわよ。」
「そう〜」
「菜摘《なつみ》さんは、ふて寝してるわよ。」
「そう…遥輝《オイゴ》が帰って来たのだね。」

晃代《てるよ》は、ものすごく怒った声で言うた。

「遥輝《はるき》は、悪いことをたくさん犯したのに逆ギレ起こして出ていったわよ!!…遥輝《はるき》と亜香里《あかり》は京田《うち》の子じゃないからどーでもいいのよ!!」
「どーでもいいって…」
「遥輝《はるき》と亜香里《あかり》は、実の両親が交通事故で亡くなったのよ!!」
「実の両親が亡くなったから仕方なく京田《うち》が引き取ったと言いたいのかよ〜」
「言わなくても分かるでしょ!!」
「晃代《てるよ》…しばらくの間、新《あらた》と話がしたいけどいい?」
「分かったわよ〜」

晃代《てるよ》は、ふてくされた表情で席をたったあと自分の部屋ヘ向かった。

(ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)

この時、雨の音が少しずつ強くなった。

亜弥子《あやこ》は、新《あらた》に対して困った声で言うた。

「新《あらた》。」
「かあさん。」
「新《あらた》は、会社のおつかいで松山ヘ行ったのね。」
「ああ…根尾の社長さんの孫娘《マゴチャン》の忘れ物を届けるために行った。」
「新《あらた》!!お人好しもいいかげんにしなさいよ!!」
「分かってるよ…」
「2年前も、同じ形で金沢ヘ行ったよね…なんで大事な日にいらん頼まれ事を引き受けるのよ!?」
「あの時は、(当時の)課長が『お礼はきちんとするから…』と言うたから引き受けたのだよ…」
「(当時の)課長さんは、新《あらた》にきちんとお礼をしたの?」
「(当時の)課長からお礼を受け取ったよ!!」
「だったらいいけど…」

新《あらた》は、ややつらい声で亜弥子《あやこ》に言うた。

亜弥子《あやこ》は、困った声で新《あらた》に言うた。

「新《あらた》。」
「なんだよぉ〜」
「新《あらた》にもうしわけない話があるけど…」
「もうしわけない話って、なんだよぉ〜」
「あとでおかーさんがなおみさんに電話で言うておくから…」
「だからどうしろと言うのだよ?」
「新《あらた》…もうしわけないけど、ことはさんを違う人にゆずってほしいけど…」
「それはどう言うことだよ?」
「おかーさんは新《あらた》を困らせようと思って言うたのじゃないのよ…」
「だからなんでことはさんを違う人にゆずるのだよ?」
「おかーさんは、困っているのよ〜」
「だからなにに困っていると言うのだよ!!」
「新《あらた》〜」
「なんだよぉ!!」
「やっぱり…なにも用意できてない状態でサイコンするのはよくないよ…その上に、三重子《みえこ》さんとあいまいな形でリコンしたことなどがあるから…」
「かあさん!!ことはさんも前のダンナさんを交通事故でなくしているのだよ!!」
「分かってるわよ…」
「かあさん!!その前にこっちの話も聞いてくれよ!!」
「分かってるわよ!!」
「オレは、根尾の社長さんのご家族たちと今治のイオンモールで会った…そこで、マゴチャンの忘れ物を届けた…そのあとに帰ろうとしたら根尾の社長さんに止められたのだよ…『ラーメン一杯だけでもいいから…』と言うたから仕方なくとどまった…それで帰りが遅くなった…その時にことはさんと会った!!」
「どこでことはさんと会ったのよ!?」
「大街道のスタバ!!」
「大街道…」
「ことはさんは、根尾の社長の息子さんの嫁さんの親友だった…だから、そこで改めて紹介された…お話しはしたよ…だけど、お付き合いするかどうかについては待ってくれと言われた!!」
「分かったわよ〜」

亜弥子《あやこ》は、つらい声で新《あらた》に言うたあとため息をついた。

新《あらた》は、疲れた表情で亜弥子《あやこ》に言うた。

「かあさん。」
「新《あらた》。」
「かあさんは、ことはさんを違う人にゆずれと言うたね。」
「言うたわよ。」
「それは、どなただ!?」
「だから、おかーさんのむかしからの旧友《しりあい》の息子さんよ!!…39歳であとがないと言うて困っているのよ!!」
「分かった…もういい…」

新《あらた》は、突き放す声で亜弥子《あやこ》に言うたあとゆっくりと席を立った。

その後、ゆっくりとした足取りで部屋に向かった。

(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!ドザー!!ドザー!!)

時は、深夜2時半頃であった。

この時、より大きな雷鳴が轟いたあと1時間に70ミリに相当する非常に激しい雨が降り出した。

またところ変わって、神戸市北区の国道176号線沿いにあるラブホにて…

この時、伶香《れいか》とまなやと伶子《れいこ》の母子《おやこ》3人がチャラいカッコウの男と一緒に車から降りたあと車庫の2階にある部屋に入ろうとした。

チャラいカッコウの男は、伶香《れいか》の幼なじみのカレだった。

4人が部屋に入ろうとした時であった。

この時、マタニティ服姿の亜香里《あかり》がやって来た。

亜香里《あかり》は、ものすごく怒った表情でチャラいカッコウの男にすごんだ。

「まちなさいよ!!」
「なんだよぉ〜」
「よくもアタシを裏切ったわね!!胎内《なか》に赤ちゃんはどうするのよ!?」
「お前とはもう終わったのだよ〜」
「ふざけるな!!」

思い切りブチ切れた亜香里《あかり》は、チャラいカッコウの男に殴りかかった。

チャラいカッコウの男は、亜香里《あかり》を突き飛ばした。

亜香里《あかり》は、その場に倒れた。

チャラいカッコウの男は、伶香《れいか》母子《おやこ》3人に対して『入ろうぜ…』と言うたあと2階ヘ上がった。

2階にある部屋にて…

伶香《れいか》母子《おやこ》3人がチャラいカッコウの男と一緒に部屋に入った時であった。

「オドレぶっ殺してやる!!」

この時、遥輝《はるき》がチャラいカッコウの男の背中を鉄パイプで殴りつけた。

「やめてくれ〜」
「下へ降りろ!!」
「ああああ!!」

遥輝《はるき》は、チャラいカッコウの男を部屋の外へ引きずり出した。

(ドザー!!ドザー!!ドザー!!)

ところ変わって、部屋の外にて…

遥輝《はるき》とチャラいカッコウの男は、非常に激しい雨が降る中で乱闘を繰り広げた。

「ふざけるなクソガキ!!」
「なにすんだよ!!」
「オレの女にてぇつけやがったな!!」
「オレは知らねーよ!!」
「ぶっ殺してやる!!」

それから数分後であった。

危険を感知した伶香《れいか》母子《おやこ》3人が部屋から出たあとカレシが運転していた車に乗り込んだ。

この時、チャラいカッコウの男が遥輝《はるき》をナイフで刺し殺した。

それから数秒後であった。

チャラいカッコウの男に突き飛ばされた亜香里《あかり》が鉄パイプを持ってワーッと叫びながら向かって行った。

「ふざけるなぶっ殺してやる!!」
「亜香里《あかり》!!亜香里《あかり》やめろ!!」

このあと、チャラいカッコウの男と亜香里《あかり》がもみ合いの大ゲンカを起こした。

この時だった。

(キキキキキキキキキキキキキキキキキキ!!グォーン!!)

チャラいカッコウの男が運転していた車がガレージから急発進した。

運転席に伶香《れいか》が座っていた。

(キキキキキキキキキキキキキキキキキキドスーン!!)

急発進した車は、チャラいカッコウの男と亜香里《あかり》をはねたあとホテルから出た。

車は、ラブホから出たあと国道176号線を通って宝塚方面へ向かった。

伶香《れいか》は、奇声をあげながらハンドル操作をしていた。

この時であった。

(ブブブブ!!キキキキキキキキキキキキ!!ドスーン!!)

伶香《れいか》母子《おやこ》3人が乗っていた車が対向車線にはみ出したあと宝塚方面から走って来た特大トレーラーと正面衝突を起こして大破した。

伶香《れいか》母子《おやこ》3人は、その場で死亡した。

(ドカーン!!ドカーン!!)

特大トレーラーの後ろにケンインしていたタンクローリーが大爆発を起こしたあと炎上した。

トレーラーを運転していた運転手も死亡した。

(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!ドスーン!!ドザー!!ドザー!!)

この時、よりしれつな雷鳴が轟いたと同時に1時間に90ミリに相当するもうれつな雨が降り出した。
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