君の見えない明日を、君の命に変えることができたなら。
はぁはぁと呼吸を整える。
真っ白な顔をしてる柊真だけど、いつも白いからと言えばそうで。血が通ってないみたいに透き通ってる。
「…そんなに急いで来たの?」
「うん、だって…千和が待ってると思って」
待って…
なかったわけじゃないけど、待ってたけど。
じゃあ友達と遊んでないで私のところ来てくれたらよかったのに、って言いそうになった言葉を飲み込んだ。こんな言い方はよくない。
「よし、大丈夫!今日も自由研究しよ!」
「……うん」
来られてもすることこれかと思うとあれだし。
「千和もオレの研究してくれたらいいのに」
「別に研究することないし」
「あるでしょ~、今日は髪の毛ツヤツヤだったとか!」
「…今日も長袖着てる」
「紫外線は肌の大敵だよ!!」
今日の海の観察のレポートを書いた隣に付け加えといた。柊真は今日も長袖だったって。
いや、この研究は本当いらなくない?
柊真は私の何を研究してるのよ?
「…ねぇ柊真」
「んー」
そんなに書くことあるんだってぐらい手を動かしてる。私には見えないように筆箱で隠しながら。
「私の体ってさ…どうなるのかな?」
「…どうなる?」
ノートから顔を上げてパッと目を合わせた。
「うん…、だってほら寿命の交換したっていうことは今私は柊真の寿命を生きてるってことなんでしょ?じゃあ、…」
言いにくくて一度口を閉じちゃった。
どう言えばいいのか…
「これからなんじゃないのかな?」
「え?」
「今は何ともなくてもこれから急にドンッて来るのかも」
「そうなんだ、これから…」
毎日気にはしてるけど特に変わりないから、どうなってるんだろうって思ってたけど体の状態を一瞬で交換ってことでもないのかな?
イメージはそうだったけど、思いのほか元気でどうなってるのか不思議な感じ。
「怖い?」
「え…」
書き終えたのか柊真がノートを閉じた。
「死ぬの、怖い?」
あ、まただ色の濃くなった瞳。真っ暗な闇みたいな。
「う…ううん、怖くないよ」
静かに首を左右に振った。
1度目を閉じて、ゆくり開いて。
「私は生きてる方が怖いから」
だから早く私の体がむしばれたらいいのに。
「そっか」
「うん、だから柊真は気にしないでいいから私の分まで生きてよ」
柊真が少しだけ俯いてノートの方を見た。閉じたノートを両手で起こすように立てて、顔が見えなくなった。
「あ、そうだ!」
かと思えばパタンッとノートを倒して、その時には俯いていた顔も起き上がっていて。
「オレ明日も友達と約束しちゃって、明後日も…わかんないけどまたここ来るからさ!その時は一緒に自由研究しよ!」
元気に笑っていた。
真っ白な顔をしてる柊真だけど、いつも白いからと言えばそうで。血が通ってないみたいに透き通ってる。
「…そんなに急いで来たの?」
「うん、だって…千和が待ってると思って」
待って…
なかったわけじゃないけど、待ってたけど。
じゃあ友達と遊んでないで私のところ来てくれたらよかったのに、って言いそうになった言葉を飲み込んだ。こんな言い方はよくない。
「よし、大丈夫!今日も自由研究しよ!」
「……うん」
来られてもすることこれかと思うとあれだし。
「千和もオレの研究してくれたらいいのに」
「別に研究することないし」
「あるでしょ~、今日は髪の毛ツヤツヤだったとか!」
「…今日も長袖着てる」
「紫外線は肌の大敵だよ!!」
今日の海の観察のレポートを書いた隣に付け加えといた。柊真は今日も長袖だったって。
いや、この研究は本当いらなくない?
柊真は私の何を研究してるのよ?
「…ねぇ柊真」
「んー」
そんなに書くことあるんだってぐらい手を動かしてる。私には見えないように筆箱で隠しながら。
「私の体ってさ…どうなるのかな?」
「…どうなる?」
ノートから顔を上げてパッと目を合わせた。
「うん…、だってほら寿命の交換したっていうことは今私は柊真の寿命を生きてるってことなんでしょ?じゃあ、…」
言いにくくて一度口を閉じちゃった。
どう言えばいいのか…
「これからなんじゃないのかな?」
「え?」
「今は何ともなくてもこれから急にドンッて来るのかも」
「そうなんだ、これから…」
毎日気にはしてるけど特に変わりないから、どうなってるんだろうって思ってたけど体の状態を一瞬で交換ってことでもないのかな?
イメージはそうだったけど、思いのほか元気でどうなってるのか不思議な感じ。
「怖い?」
「え…」
書き終えたのか柊真がノートを閉じた。
「死ぬの、怖い?」
あ、まただ色の濃くなった瞳。真っ暗な闇みたいな。
「う…ううん、怖くないよ」
静かに首を左右に振った。
1度目を閉じて、ゆくり開いて。
「私は生きてる方が怖いから」
だから早く私の体がむしばれたらいいのに。
「そっか」
「うん、だから柊真は気にしないでいいから私の分まで生きてよ」
柊真が少しだけ俯いてノートの方を見た。閉じたノートを両手で起こすように立てて、顔が見えなくなった。
「あ、そうだ!」
かと思えばパタンッとノートを倒して、その時には俯いていた顔も起き上がっていて。
「オレ明日も友達と約束しちゃって、明後日も…わかんないけどまたここ来るからさ!その時は一緒に自由研究しよ!」
元気に笑っていた。