情炎の花〜その瞳に囚われて〜
「ニャー」

「ああ。飯な。今やる」

とりあえず名前の件は保留だ。

「俺、名前変えないからな」

まだ言ってるよ。
ったく。

「ッチ」

そんな事を言いながら、言われた通りキッチンの側にあったエサを皿に入れた。

よっぽど腹ペコだったのか、カリカリと凄い勢いで食べ始めた。

「大丈夫そうだな」

「ああ」

「てか俺たちのマンション、ペット禁止じゃねぇの?」

「あ? んなのいいんだよ。俺の家は。今日からオッケーだ」

「はは! なんだよそれ。自由すぎだろ」

「そもそもあのマンション自体、俺がオーナーなんだから俺がルールだろ」

「あーはいはい。そうでした。にしてもかわいいなマヂで。俺も飼おうかな」

「は?」

「凪ちゃんがヒョウなら、俺はナギって名前に

「バカだろお前」

俺は彪の頭を引っ叩く。

「ってーな! 嘘に決まってんだろ」
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