情炎の花〜その瞳に囚われて〜
「お前、彪のバイクの前にも飛び出したろ」

そうだよね。
それも聞いてるよね。

「も、もう、しない」

「ああ。本当に。頼む。心配で仕方ねぇ」

そう言ってギュッと抱きしめる力を強めた。
力強いよね本当に。
でもそれだけ心配してくれてるのかな。
だといいな…

たとえ嘘でもこんなに私のことを思って心配してくれる人なんて今までいなかった。

玄だけだよ。
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