情炎の花〜その瞳に囚われて〜
「そう…。いや、傷とかあるし、気持ち悪いのかなって…」
「玄には見せたの?」
「ずっと傷の手当てしてくれてたから。いつも謝るの。本当にもういいのに」
謝られるたびに胸が痛くなる。
この傷のせいで玄は私と付き合う事にしたんだと。
それでもいいって思ってたけど、いざ同棲したとしても求めてくれないのはやっぱり寂しい。
こんな事を思ってしまう自分が本当に嫌だ。
「そっか…あのさ、よくうちの店にも傷のカバーアップしにくるお客さんいるよ。凪ちゃんが気になるならタトゥー入れるのもありだけどね」