情炎の花〜その瞳に囚われて〜

「は？　三ヶ月も？　あいつそんな事思いながら俺と？」

「いや、ハッキリは言ってなかったけど。だって、凪ちゃん付き合うのも初めてだし、なんなら人と話すのだって…」

「いや俺、アイツが目覚めたときちゃんと言ったぞ」

「でもそれっきりなんだろ？」

「まぁ…」

「お前、どんな感じで一緒いんの？」

「いや…触ったら壊しそうだから、なるべく距離置いてる。我慢できなくなるから」

「なぁ。その我慢、いる？　お互い辛いだけだろそんなん」

「アイツも辛いの？」

「そうだろ。好きなら触れたいし触れられたいだろ」

そうなのか？
だからいつもどこか…

「俺てっきり…無理矢理同棲させたから…」

「お前なぁ。好きでもない奴と住むわけねぇだろ。ましてや命張ってお前の事助けてんだぞ」

頭を抱えた。
あまりに大事に想いすぎて…

「早く帰ってちゃんと言え。全部。カッコつけんな」

そうして俺は彪の部屋を後にした。