情炎の花〜その瞳に囚われて〜
〜玄side〜

眠ったか…。

俺は起こさないように静かに離れると、凪のオデコにキスをした。

これでもだいぶ加減はしたつもりだったんだがな。

愛し足りねぇ。

シーツを見れば出血の後。
本当に初めてだったんだな。

これまで数え切れないほどの女を相手にしてきた俺だが、凪はやっぱり別格だった。

愛しいと思う女を抱くのはこういう事なのかと。

きめの細かい滑らかな肌に、引き締まった筋肉。
細いのに胸やヒップはグラマラスで、とんでもないスタイルだな本当に。

そして吸い込まれそうな瞳。
瞳に涙を浮かべて必死に俺にしがみついて…
俺を真っ直ぐに見つめて。

そーっと身体をなぞる。
手から感じる肌の質感にまたムクッと反応する。

傷跡にそっとキスをする。

全然気にならねぇけどな。
まぁ凪がカバーしたいって言うなら止めない。

また変な気を起こしそうなのでそっと毛布をかけた。

ベッドに腰をかけて座る。
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