情炎の花〜その瞳に囚われて〜
〜凪side〜

『もしもし』

「あ、彪くん? 仕事終わった?」

『おん。どしたー』

「あの…ちょっと相談したい事が…」

『おお。凪ちゃん今家?』

「あ、うん。来れる?」

『玄は? まだ仕事?』

「うん」

『わかった。とりあえず行くな』

良かった。
やっぱり友達第一号の彪くんは親切だ。

♦︎♦︎♦︎

「ん…」

朝目が覚めて目を開ければ、玄が隣で横になって肘をついて私を見下ろしていた。

「はよ」

玄は微笑んでオデコにキスを落とした。

「お、おはよう」

あれ、私昨日そのまま…

昨晩の情事を思い出してカッと顔が熱くなった。

「身体、大丈夫か?」

「だ、大丈夫」
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