情炎の花〜その瞳に囚われて〜
「え…む、むり…」

「大丈夫」

玄はそう言うと私の腰を掴むとゆっくりと私を沈めた。

「あっ…」

お、奥に、当たって…

思わず玄に覆い被さるように抱きついた。

「捕まってろ」

すると私を強く抱きしめたと思えば、下から突き上げるように玄が腰を動かし始めた。

「あっ…はぁっ…んっ!」

「凪っ…気持ちいいか?」

コクコクともう頷く事しか出来ない。

「もっと、そのかわいい声、聞かせろ」

さらに速くなる律動にどうする事もできない。
ただしがみついて感じるままに。

玄を見れば情炎の炎を宿した目を私に向けて見つめている。

「愛してる。凪」

そう言って私の顔に両手を添えて自分へ近づけると噛み付くようなキスをされる。

私も…
私も愛してる…

気持ちを込めてキスに答えれば玄はそっと唇を離した。

「凪も、そう思ってる?」

コクっと頷く。
< 159 / 259 >

この作品をシェア

pagetop