情炎の花〜その瞳に囚われて〜
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〜彪side〜

「なるほど。玄が、凄すぎておかしくなると…これ以上どうなっちゃうんだろうって?」

俺は一体何を聞かされてるんだ?

朝っぱらから玄のせいでほとんど寝れずに仕事に行って。
終わってみれば今度は凪ちゃん。

しかもこれ、ただのノロケじゃねぇかよ。

「凪ちゃん。大丈夫。玄に任せときな」

俺も俺だ。
何を言ってんだか。

にしても玄のやつ、結局あの後我慢できずに朝っぱらから遅刻までして抱いてたんか。

さすがというべきか。


「あの…彪くんもいろんな格好してするの?」

はい?

「あっちこっち向くの?」

あっちこっちって…。
ダメだ。
もう、笑う。

「あははは! ああ。まぁ、そうね。あっちこっち向くかな」

「そうなんだ」

いや、俺の聞いてどうすんのよ。

「あっちこっち向かされたの?」

ボッと顔を赤くしてコクコクと頷く凪ちゃん。
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