情炎の花〜その瞳に囚われて〜
「いよいよ明日だな」

「うん。緊張するけど、楽しみ」

楽しみ…か。
そうだよな。
凪はこれがあったから今まで頑張ってこれたんだもんな。

「見に行くから」

「うん」

フワッと微笑む凪。

ヒョウはいつの間にか俺の腕の中で寝てしまっている。

「寝ちゃったね」

そのまま二人でヒョウの部屋へ向かいベッドへおろすと、ぐいっと伸びをしてまた寝た。

「かわいいね」

「凪のほうがかわいい」

凪をまっすぐ見つめて本音を口にすれば、いつもみたいに顔を赤くした。

さんざん俺に抱かれてんのに、今だにこういう事を言うとわかりやすく照れたりする。
それがまたたまらなくかわいい。

俺もあれから想いを口にするようになった。
またくだらないすれ違いが起きるのも嫌だから。
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