情炎の花〜その瞳に囚われて〜
すると鏡を見ながら私に覆い被さるように身体を密着させてきた。

口に玄の指が入ってくる。

何これ…

丸見えで…

そして自分の顔を見れば、見たこともない表情をしている私。

私こんな顔で…

「凪…」

耳元で名前を呼ばれただけでお腹の奥がキュウっと締め付けられる。

「クッ…絞り取られそうだ…」

その声は低く甘い。

「玄っ…はっ…」

「お前は…誰のだ?」

鏡越しに見つめられ耳にキスをしてくる玄。

「…玄のっ」

「そうだ。お前は…俺の…クッ」

ガンと更に突き上げられる。

「あっ…はぁ…んっ」

「この唇もっ…この身体もっ…心もっ…全部だな?」

鋭い眼光を前に、獰猛な猛獣に捕らえられたかのようにコクコクと頷く事しかできない。

「そうだ…いい子」

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