情炎の花〜その瞳に囚われて〜
子猫を見ればまだ寝ていた。

今までちゃんと寝れなかったのかな…
お腹を撫でる。

かわいい。
轢かれなくて良かった…

そしてそのまま私は我慢出来ずに夢の中へ入ってしまった。


翌朝目が覚める。
ニャーニャーとどこからか猫の鳴き声が聞こえる。

んー…

そしてハッとしてガバっと起き上がった。

そこは誰もいない部屋でソファに寄りかかっていたはずなのに、なぜかシングルベッドの上だった。

「ニャーニャー」

ドアの外でカリカリと音がする。

昨日の子猫だ。

ベッドから降りてドアを開ければピュンと走ってきて、部屋に入ってクンクンそこらへんの匂いを嗅いでいる。

そして私のところへやってくると、たちすくむ私の足の周りをスリスリと8の字でまわる子猫。

ニャーと鳴いて私を見上げている。


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