情炎の花〜その瞳に囚われて〜
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ん…

あれ?

ここは…どこ?

倉庫?

そうだ。私あの時車に乗った瞬間何か嗅がされて…

立ちあがろうとすれば、手足が拘束されて椅子に繋がれていた。

えっ⁈

祖母の娘は⁈

すると一人の若い女性とチンピラみたいな人達が目の前に現れた。
その中にはさっきスーツを着ていた人の姿もあった。
組員じゃないの?

「どーも。目が覚めたようね」

そう言ってパーンと左の頬を叩かれた。
痛い。

「あんた、なんなの? 玄さんは、誰のものでもないのに」

は?

「あんたみたいなアバズレに、玄さんはやらないわよ!」

そう言ってまた叩かれる。

全く状況が理解できない。

敵対する組はどこ行った?
私の母親は?

聞きたくても口にもテープが貼ってあって話せない。



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